EUの拡大(Enlargement of the European Union)

EUの拡大(Enlargement of the European Union)

欧州連合(EU)は、これまで段階的な拡大に成功しています。原加盟国は6か国(ベルギー、フランス、ドイツ、イタリア、ルクセンブルグ、オランダ)ですが、以後、1973年にデンマーク、アイルランド、英国、1981年にギリシャ、1986年にポルトガル、スペイン、1995年にオーストリア、フィンランド、スウェーデン、2004年にチェコ、エストニア、キプロス、ラトヴィア、リトアニア、ハンガリー、マルタ、ポーランド、スロベニア、スロバキア、2007年にブルガリアとルーマニア、そして2013年にクロアチアがそれぞれ加盟しています(2017年7月現在)。その他、マケドニア、トルコ、アイスランド、モンテネグロ、セルビアが現時点での加盟候補国となっています(同)。EUにとってその拡大は、ヨーロッパの安定と繁栄のために大きな意義をもっているとされています。反面、国力の格差の大きな国同士がひとつの経済圏を形成することにより、賃金の安い国への工場の移転により、賃金の高い国で失業率が上昇するなど、問題点も指摘されています。 また加盟国である英国が2016年6月の国民投票で離脱を決定(ブレグジット)したように、政策への不信や移民の流入などを理由としたEU離脱の動きが連鎖的に起こる可能性についても懸念がなされています。